7.14ゼロ金利解除・日銀短観を読む・今週の株式相場ほか

▼7.14ゼロ金利解除/
可能性は60-70%に高まるも、最終確認は必要


クレディ・スイス証券チ-フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は、昨日の6月短観の公表を受けて、ゼロ金利解除の条件がまた1つクリアーされたとし、「7 月14 日会合でのゼロ金利解除で決まり?」と題して、次のような見通しを示した――。

<解除「5条件」のうち、3条件がクリア>

業況判断DIの先行き(大企業・製造業)が+22 となり、6 月実績(+21)対比で1 ポイントの改善となったからである(DI 悪化が懸念された電気機械では+29 と6 ポイントもの改善が見込まれており、ポジティブ・サプライズであった)。これで、弊社が指摘してきた、ゼロ金利解除のための5 条件のうち、2 条件(ハイテク在庫の積み上がりが回避されること、6月短観で先行きの業況判断DI が4-5 ポイント以上の悪化を示さないこと)が満足されたことになる。

残る3 条件は、①地方景況感の更なる改善、②世界的な株価の安定、③政府によるゼロ金利解除の容認、である。このうち、地方景況感の更なる改善という条件については、6 月短観で業況判断の緩やかな回復が継続していることが確認されたことからすれば、クリアーされる可能性が高いだろう。6 日(木)に開催される日銀支店長会議では、九州、中国、四国地方などで景況感の上方修正が行われる見込みにある。

従って、7 月14 日会合におけるゼロ金利解除については、現時点でみて、5 条件中3 条件がクリアーされたと考えて良いだろう。このため、ゼロ金利解除に向けた最後のハードルとなるのは、①世界的な株価の安定と、②政府による容認、である。

▼日銀短観を読む/
 世界同時株安=足下の企業マインドにさほど影響せず


クレディ・スイス証券チ-フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は3日、日銀が発表した日銀短観(6 月調査)について、「来週利上げの可能性高まるも、追加利上げは正当化せず」として、次のような見解を示した――。

<先行き見通し、電気機械+6と今回より一段の改善はサプライズ>

日銀が発表した6 月の短観調査によると、大企業製造業業況判断DI は3 月調査から1ポイント改善し21 となり、当社の事前予想(23)を下回ったものの、コンセンサスどおりであった。また、非製造業では20 と、前回調査から2 ポイント改善し、当社の予想どおりであった。4 月中旬から5 月にかけての世界的な株価下落などの金融市場の不安定化は、足下の企業マインドに、ほとんど影響がなかったことがうかがわれる。

先行きに関しては、大企業製造業で22、同非製造業で21 といずれも改善する見通しである。
特に、悪化する可能性があるとみていた電気機械が、+6 と今回より一段と改善する見通しであることは、サプライズであった。最近のハイテクセクターの在庫の積み上がりを懸念していたものの、同セクターの在庫調整による踊り場入りは、現段階で予想されない。また、非製造業では、小売や対個人サービスが一段と改善する見通しであり、個人消費関連を中心に回復の裾野が広がっていることを示唆しよう。

<06年度の設備投資計画、予想よりもやや大幅な上方修正>

2006 年度の設備投資計画(含む土地投資額)は、全産業ベースで前年比6.2%増と3 月調査から5.9%ポイントと、予想(4.7%増)よりもやや大幅な上方修正となった。特に、大企業の設備投資が前年比11.6%増と2005 年度の実績値(同7.2%増)をさらに上回る計画となっている。一方、中堅企業、中小企業では、2005 年度の実績値を下回っているものの、前回調査より、それぞれ5.1%ポイント、8.2%ポイントと大幅な上方修正となった。ただ、企業規模に関わらず、上期に強め、下期に弱めの計画となっており、当社の見通しとほぼ整合的である。全産業で通年ベースの仕上がりは前年比7-8%増程度となると予想される。

その他の事業計画では、2006 年度の売上高は全産業ベースで1.2%ポイント上方修正され、前年比2.2%増加する見通しである。ただ、大企業製造業では、国内売上高が0.9%ポイント下方修正される一方、輸出が6.0%ポイント上方修正されるなど、国内需要の伸び悩みを想定している様相がうかがわれる。また、経常利益に関しては、2005 年度の前年比12.3%増から2006 年度は同1.5%増と小幅増益の見通しである。しかし、上期に同1.4%減少するのに対し、下期には同3.9%増加する見通しであることについては、やや違和感がある。売上高計画は下期のほうが伸び率が鈍化する見通しとなっているうえ、先行性の高い交易条件が悪化していること、昨年度下期に大幅増益(前年比15.6%増)していることからすると、下期に減益になるリスクが高い。

▼今週の株式相場/
 当面、全体相場は緩やかな反発に留まると想定


新光証券エクイティ情報部エクイティストラテジストの瀬川剛さん(Tsuyoshi Segawa / Equity Strategist, Shinko Securities Co., Ltd.)は、今週の株式相場について次のようにコメントした――。

今週の東京市場は揉み合いと予想する。FOMC 後の声明を受けて①米国市場のセンチメントは改善傾向にあり日本株にも好影響を及ぼそうが、依然として追加利上げを予想する向きも多く、今暫くは②経済指標に対して神経質、という状況が続きそうだ。需給面でも信用取引における③絶対期日の積み残し、④エクイティファイナンスの増大、金融機関による⑤ETF 購入の途絶の影響など幾つか懸念すべき要因もある。日銀短観の内容は総じて良好であり、これを好感する格好となろうが、当面の全体相場は緩やかな反発という動きに留まると想定。
■今週の予想レンジは日経平均で15100~15700 円。
(注)上記コメントは基本的に原文どおりですが、冒頭の文章、タイトル、小見出しなど、一部編集してあります。

▼当面の株価予想/
ゼロ金利解除=5-6月急落で相当程度織り込み済み 


T&Cホールディングス(代表取締役兼CEO・田中茂樹氏)グループの投資情報会社トレーダーズ・アンド・カンパニー(代表取締役・野田和宏氏)は今朝、今日の株式相場の見通しについて、次のように予想した――。

本日の東京市場は堅調な値動きになりそうだ。
内外ともに6月の大底からの上昇基調は変わらない。そのため、2006年第3四半期のスタートとともに、押し目を買う動きは続いている。その一方で、ゼロ金利が来週にも解除されるとの見方が徐々に強まっていることを警戒する声もある。ただ、これも5月、6月の急落でかなりの程度織り込まれていると見られ、積極的に売り込む材料でもなさそう。したがって、本日も引き続き堅調な値動きになりそうだ。  

テクニカル分析
昨日の日経平均株価は続伸。年初来安値14045円(6月14日)からの中期上昇トレンド、14824円(6月28日安値)からの短期トレンドが継続中である。3日は上値を15617円まで伸ばしたことで、次の上値の目標は17375円(5月8日高値)~14045円 (6月14日)までの中期下落トレンドの50%戻しである15710円が挙げられる。さらに、6月の高値15789円(6月2日)も上値のめどとなる。一方、下値のメドとしては、まずは昨日の安値15513円。ここを下回ると、昨日の高値15617円が目先の天井となる可能性もある。その場合、200日移動平均線15426円が最初の下値支持線に なる。仮に、200日移動平均を下回ってきた場合には、6月29日高値15137円~6月30 日安値15333円のマドの上限である15333円が目標となる。

話題の銘柄
長谷工コーポレーション(1808)/1件当たり受注高は、上場ゼネコン中最大

JPモルガンでは、「長谷工はマンション建築工事一本に特化し、そのための情報網を確立することによって、受注案件の大型化に成功した。1件当たり受注高は超大手各社の2~3倍に当たり、ほぼ間違いなく上場ゼネコン中最大と推測される」、「首都圏マンション市場のピークアウトで、多くの中小デベロッパーが大型物件を手がけようとする傾向は、用地取得情報に強い長谷工に有利」と指摘。今2007年3月期連結営業利益を会社計画583億円(EPSは未公表)に対し672億円(EPS60.5円)、来2008年3月期750億円(EPS79.4円)、2009年3月期830億円(EPS88.3円)と予想。優先株転換による発行済み株式数の希薄化と実行税率の正常化を織り込んだJPモルガン予想ベース2006年度EPS26.2円に対し、長谷工の成長率から導き出される妥当PER21.4倍を当てはめ、目標株価を560円に設定。投資判断「オーバーウエイト」で新規カバレッジを開始した。

トレーダーズ・ウエブ: http://www.traders.co.jp/

▼ネット・インベスター/
    03日の売買人気15銘柄中トップ:売り、買いともに=ソフトバンク


ネット証券評議会は03日(月)夕刻、同日の同評議会参加5社(松井証券、イー・トレード証券、カブドットコム証券、楽天証券、オリックス証券)合計の「売買代金上位15銘柄」を公表した。

03日(月)分の日次データは以下の通り――。

▼日銀短観とドル円/
110~112円台への円高局面では、押し目買いを推奨


先週116円台まで戻していたドル/円レートは、再び114円台まで下落した。
先週のFOMC声明に加え、日銀短観の結果が、下押ししたようだ。

クレディ・スイス証券、経済調査部ストラテジストの小笠原悟さん(Satoru Ogasawara/Strategist, Credit Suisse Securities Ltd.)は、「来週の金融政策決定会合前には、再度ドル/円の下値が試される可能性もあろう」と語る。

しかし、中長期的には、「相場を巡る環境はドル優位との見方を捨てるのも、依然として時期尚早だろう」と言う。中長期的には「景気回復→本邦投資家の対外証券投資→円安」という流れは、緩やかながらも依然として続いているとして、短期的にはドル下落リスクを意識しながらも、「110~112円台へドル安円高が進む局面では、押し目買いを推奨したい」と言う。

これに関する、小笠原さんのコメントは次のとおり――。

▼ドル円予想/
 米系ヘッジファンド=運用成績約5%分は金利収入


アキ投資顧問・社長の堀内昭利さん(Akitoshi Horiuchi/ President, AKI Investment Advisor)は今朝、為替相場について概ね次のようにコメントした――。

恐るべき弱さの円。日本凋落。黄昏。
それにしても私が一番なりたくない商売は日銀総裁。あれだけ外野がうるさいとウンザリするのではないか? 小泉-安倍ラインがうるさいが、それなら日銀総裁更迭して自分たちが兼任すればいいじゃんか、と思ってしまうね。アメリカでは政府は口出ししないね、欧州は同じように外野財務省がうるさいが、欧州中銀は我一切関知せずで、聞かざるを押し通しているね。日銀が弱いってことかね? 信用がない? アメリカのヘッジファンドなんて何もしなくても5%くらいドル金利が黙っても入るのだから、運用成績は10%です、なんて言っても本当は半分だよね。誰が何を言おうとゼロ金利は異常だよ。政府以外の人が解除反対なんて言うと、変に勘ぐりたくなるよ。

(7月4日。火曜日。海の向こうの記念日。)

▼ドル円予想/
  米独立記念日明けを見越して、のんびり過ごす


元為替ディーラーで、『フォレックス・ディーラー物語』(http://www.d4.dion.ne.jp/~smatt/)の松田哲さん(Satoshi Matsuda )は為替相場の見通しについて、概ね次のようにコメントした――。

2006年07月04日
【マーケット・コメント】---ただし、ドルを買う気持ちにはならない---
昨日(7月3日)朝方のマーケット(外国為替市場)では、
東京市場のオープンする前に、---東京時間午前9時前に、---
114円台前半で推移していた。
朝方に発表された『日銀短観』から、
日銀が、「ゼロ金利政策の解除」を行う環境が整ってきている、
と判断した市場参加者が、思惑から「ドル売り円買い」に出たが、
10銭~20銭程度の円高になっただけで、[114.00]には届かなかった。
その後の、昨日(7月3日)の東京外国為替市場では、
『短観』の結果は、「織り込み済み」で、
さほど、為替レートに影響を与えていない印象だ。
東京市場のオープン後は、『短観』を材料に、「ドル売り円買い」を行った向きが、
ドルを買い戻す動きから、114円台ミドル程度に上昇した。
東京市場(為替)は、114円台ミドル程度での「こう着状態」となった。
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
海外市場(ロンドン市場、ニューヨーク市場)では、そのまま、こう着状態が続いた。
本日(7月4日)は、「米国の独立記念日」でニューヨーク市場が休場。
また、今週末(7月7日金曜)には、「米国雇用統計」が控えており、
次の材料を待っている、といった見方が増えているようだ。
昨日(7月3日Part2)のメールマガジンで、以下のように述べた。

海外市場(ロンドン市場、ニューヨーク市場)で、 円金利(JPY)に関しての思惑が働く可能性もある。
---その場合は、本日の『短観』は、「円買い」の材料。---

このまま、こう着状態が続く場合は、 今週末の米国雇用統計待ちで、次の材料を待っている、
といった見方が増加して来るのだろう。

ユーロ/ドル(EUR/USD)で、もう一段の「ユーロ買いドル売り」が進めば、
マーケットは、ドル売りの材料を探すだろうから、 『短観』、円金利(JPY)は材料になり易い。
ユーロ/ドル(EUR/USD)が動かなければ、話題になり難い。

▼今日の長期金利/
神経質に上昇余地探る=一時的にも2.0%突破?


三菱UFJ 証券・金融市場戦略部チ-フ債券ストラテジストの石井純さん(Jun Ishii/ Chief Fixed Income Strategist, Mitsubishi UFJ Securities Co.,Ltd.)は今朝、金融政策シナリオを変更し、“7.14ゼロ金利解除”の確率を70%に引き上げた。

また長期金利(債券相場)予想しについては、概ね次のようにコメントした――。

<予想レンジ>
・ 長期金利(#280) 1.960%~2.000%
・ 債券先物(9月限) 130.75円~131.10円

<シナリオ>
本日の長期金利は神経質に上昇余地を探る。“7.14ゼロ金利解除”を前にした10年利付国債入札への警戒感が高まる。2%レベルでの押し目買い需要が確認されれば2.0%で上げ止まるものの、確認されなければ、(一時的にせよ)突破の公算も。
なお、昨日の朝日新聞夕刊は『ゼロ金利、来月までに解除へ』、本日の読売新聞(1面トップ)は『7月軸にゼロ金利解除で調整』、産経新聞も1面で『ゼロ金利解除、14日にも決定』と報じている。

債券先物チャート
9月限の日足は下放れ・陰線。マドは131.47円-131.47円。
2000 年中のザラバ最安値(3月28 日):130.15円が意識される状況。
【チャート・ポイント】
138.56円:2006年の最高値(1月18日のザラバ高値)
135.82円:限月間マド埋め(3月8日の3月限ザラバ安値)
134.54円:マド埋め(3月10日のザラバ安値)
134.07円:6月8日のザラ場高値
133.02円:雲上辺(本日)
132.86円:雲下辺(本日)
132.54円:基準線
131.76円:転換線
131.57円:5 日移動平均
131.57円:マド埋め(6月30日のザラバ安値)
<131.10:本日の9月限予想レンジ上限>
≪131.08円:昨日の東証9月限終値,前日比▲0.57円≫
≪130.96円:昨日のLIFFE9月限終値≫
<130.75:本日の9月限予想レンジ下限>
130.15円:2000 年中のザラバ最安値(3月28 日)

ニュース・チェック

★午前の東京市場=株価は堅調、TOPIXはほぼ1ヶ月ぶりに1600台を回復
今日午前の東京株式市場は小幅上昇。日経平均 が終値で前日比+110.66円高の15682.28円、またTOPIXも同+11.72高の1604.94とほぼ1ヶ月ぶりに1600台を回復、JASADAQ指数は同+0.75高の102.72となった。全銘柄中で値上がり率上位3銘柄はワットマン(JQ小売業 9927)、ウェブクルー(東証マザーズ保険業 8767)、 アスカ(名証2部輸送用機器 7227)。またドル円相場は、114.44-114.47円台前後で推移、ユーロ円は146.56-146.64円台前後で推移している。

★注目企業=IR情報+ニュースリリース

松井証券株式会社(8628)
一時会計監査人の選任に関するお知らせ
http://www.matsui.co.jp/about_matsui/disclose/press/new.html

松下電器産業株式会社(6752)
□2GB miniSD(TM)カード・RP-SS02GBJ1K を発売
http://ccml.panasonic.co.jp/p/c.do?7M_2DF_C_kqp
□「きょうから、防災。」「きょうから、防犯。」プロモーション展開を実施
http://ccml.panasonic.co.jp/p/c.do?7N_2DF_C_kqp

ソニー株式会社(6758)
一時会計監査人の選任に関するお知らせ
http://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/Press/200607/06-056/index.html

株式会社サイバーエージェント(4751)
子会社ルークス運営のショッピングサイト「VENUS LX」 iメニューサイトオープンに伴い、限定商品を発売
http://www.venuslx.jp/