経済指標を読む・NY金600$突破・米国経済ウオッチ・今日の株価予想ほか

▼経済指標を読む/
 3月マネーサプライ=安全資産からリスク資産へのシフト本格化


クレディ・スイス証券チ-フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は12日、日銀が発表した3 月のマネーサプライ統計の意味合いについて、こう語った――。

<国債・FBの大幅減少は、運用方法変更が要因>

日銀が発表した3 月のマネーサプライ統計では、M2+CD は前年比1.5%増と事前予想(当社、コンセンサスともに同1.7%増)を下回った。季節調整済み前月比年率換算では、2 月に2.1%増と3ヶ月ぶりにプラスに転じたものの、3月には同0.1%減と再び減少に転じた。前年比の伸び率を項目別にみると、これまで景気回復を背景に緩やかな増加基調を辿っていた現金通貨が2 月の3.1%増から同2.6%増へ減速、預金通貨も同6.0%増から同5.5%増へ伸びが鈍化した。なお、準通貨に関しては同-2.7%減と減少傾向に歯止めがかかっていないことを示した。

一方、広義流動性は前年比2.1%増と事前予想(当社、コンセンサスとも同1.8%増)を上回った。季節調整済み前月比年率換算でも2.5%増と昨年12 月以来の高い伸び率となった。項目別に前年比でみると、金銭信託(25.6%増)、投資信託(7.7%増)、債券現先・現金担保付債券貸付(13.3%増)が高い伸び率を示す一方、国債・FB(13.5%減)が大幅に減少した。なお、日銀によると、今回の国債・FB の減少の背景には、大口機関投資家が個人名義で直接保有していた国債を金銭信託へとシフトさせたことが影響したと説明している。運用方法が変わっただけであり、マネーの動きが本質的に変化したわけではないとしている。

当社では、量的緩和政策解除後のマネーの動きに注目していたのだが、M2+CD からその他の金融資産へシフトする傾向が続いていること、これまで高止まりしていた現金や預金通貨の伸び率が鈍化していることからすると、いよいよ流動性資産からリスク資産への資金シフトが本格化しつつあることを示唆するものである。

▼経済指標を読む/
  2月国際収支=1-3月期も外需は実質GDPに寄与


クレディ・スイス証券チ-フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は12日、財務省が発表した2 月の国際収支統計について、次のようにコメントした――。

財務省が発表した2 月の国際収支統計によると、経常黒字は前年比6.2%増の2 兆2087 億円とほぼ事前予想どおりであった。貿易・サービス収支は、貿易黒字の縮小(前年比10.9%減)とサービス収支の赤字拡大(同6.4%増)を背景に、前年比13.1%減と大幅に減少したものの、所得収支の黒字が大幅に増加(同29.7%増)した。季節調整済みでも経常収支は前月比12.1%増の1 兆6743 億円、年率換算では20.1 兆円と2ヶ月ぶりに20 兆円台に拡大した。

グローバル経済の回復と所得収支の黒字額の増加を背景に、当面経常黒字は緩やかながらも拡大すると予想される。目下、年初来2ヶ月の季節調整済み経常黒字額は平均1 兆5839 億円と10-12 月期の月平均を10%程度下回っているものの、昨年の月平均を上回っており、趨勢的には増加傾向にある。また、貿易黒字が減少しているのは為替円安や原油価格の上昇により輸入額が押し上げられている側面が大きい。日銀の実質貿易指数を見ると、1-2 月の平均実質貿易黒字指数は10-12 月期の平均を5.6%上回っている。3 月のサービス収支の赤字額しだいではあるものの、1-3 月期も外需は実質GDPの成長率の上昇に寄与する可能性が高い。

▼NY金600$突破/
 金市場への資金投入を誘発する「3つの材料」


資源価格が再び高騰を見せている。
東海東京証券・チーフエコノミストの斎藤満さん(Mitsuru Saito/Chief Economist, Tokai Tokyo
Securities Co.,Ltd.)は、なかでも金価格の高騰が目立つとして、次のようにコメントした――。

原油価格はWTIやブレントが再び70ドルを伺う雰囲気になり、銀価格は12.5ドルと22年来の高値をつけ、なかには高値を更新するものも少なくない。こうした動きを見ると、「主要国の利上げでグローバルな流動性が枯渇する」状況とは程遠い。

その中で金価格もNYの先物市場で一時600ドルを突破するなど、このところの上昇が目立つ。背景には、依然としてグローバルな流動性が潤沢なことのほかに、いくつか国際商品、特に金に資金を向けたくなる材料がある。

▼米国経済ウオッチ/ 
 企業経営者は慎重、過熱感増大との過大評価は禁物


大和総研・経済金融調査部の近藤智也さん(Daiwa Institute of Research Ltd. DIR)は、米国経済の見通しについて、概ね次のような見方を示した――。

今年Q1の実質GDP成長率は、消費に牽引される形で、前期比年率で4%を上回ると予想されている。Q2以降については、Fedは持続可能なペースに鈍化する公算が大きいとみており、市場コンセンサスも似たようなものだ。3月分の雇用統計の結果を受け、6月以降も利上げが継続するとみる向きが増え、長期金利はここ数年来の節目を突破している。

労働環境はサービスセクターを中心にして堅調に拡大しているが、失業率に対する解釈はFOMCメンバーのなかでもバラツキがみられる。企業経営者は慎重さを崩しておらず、過熱感が増していくという過大評価は禁物だろう。

▼今日の株価予想/
 ハイテク株の動き等確かめつつ、底値を固める動き


T&Cホールディングス(代表取締役兼CEO・田中茂樹氏)グループの投資情報会社トレーダーズ・アンド・カンパニー(代表取締役・野田和宏氏)は今朝、今日の株式相場の見通しについて、次のように予想した――。

今日の東京市場は、底値固めの動きになりそうだ。  
昨日の東京株式市場は、引き続き下値模索となった。前日の米国株式が下落していたことから売り先行。SQを控え模様ながめ気分が強い中、利益の確定売りに終日軟調な値動きが続き、今月の安値で取引を終了した。ただ、昨日の米国株式は反発した。前日までの続落で売り一巡感が広がっていたところに、貿易赤字の縮小や明るい企業ニュースが押し目買いを誘った。また、シカゴ市場の日経先物は、17200 円台を回復している。

これを受けて、本日の東京市場でも下値を買う動きが期待できそう。昨日は前日までの米国株式の軟調な値動きに引きずられて下げた部分もあるだけに、その米国株式の反発は買戻しを誘いそうだ。ただ、今日は4月限のオプションの取引最終日ということもあって、様子見になる場面も多そう。そのため、ここ2日軟調だったハイテク株の動きなどを確めながら、底値を固める動きになりそう だ。  

テクニカル分析
テクニカル面から見ると、日経平均株価は大幅下落で3日続落。4月7日につけた年初来高値17563円が少なくとも短期的な上昇の天井となり、現状はその調整局面である。3月24日安値16462円~17563円までの短期の上昇トレンドの観点からは、その 38.2%押し17140円、そして50%押しの17010円が下値のターゲット。なお、3月31日高値17094円~4月3日安値17105円にはマドがあるが、これが次のサポートになりそうだ。

一方、上値の節目は昨日の高値17325円。ここを上回ると、調整一巡から新たな買いも期待できることで、昨日の安値17162円を底値とした上昇トレンドが形成される可能性が強まる。その場合の目標値は、4月6日~11日までのもみ合いゾーンの中値17430円、そして年初来高値17563円となる。

話題の銘柄
いすゞ自動車(7202)/「アウトパフォーム」のレーティング継続

GMといすゞ自動車は4月11日、GM保有のいすゞ株全株を三菱商事、伊藤忠商事、みずほコーポレート銀行に売却すると正式発表した。GMが保有する9009万株について、三菱商事と伊藤忠商事が各4000万株、みずほコーポレート銀行が1009万株を引き受ける。今回の売却で、GMといすゞの資本提携は解消するが、トラックの共同生産やいすゞによるディーゼルエンジンの供給など戦略的提携関係は継続する。今回の件が3月30日の新聞でスクープされた際のゴールドマンのコメントは「GMの保有株を三菱商事と伊藤忠商事が引き受けてくれれば販売提携の拡大が期待できる上に、自社株買いに伴うファイナンスの懸念がなくなるため、いすゞにとってベスト・シナリオ。Ⅰ種優先株希薄化後の07年3月期予想PERは11倍(07年3月期EPS38.6円、08年3月期43.9円を予想)と完成車セクター平均13.7倍に比べて割安感が強い。『コーシャス』のカバレッジ・ビューの中で、『アウトパフォーム』のレーティングを継続する」というものであった。

トレーダーズ・ウエブ: http://www.traders.co.jp/

▼ネット・インベスター/
    12日の売買人気15銘柄中トップ:売り=アセットマネジ、買い=日本GC


ネット証券評議会は12日(水)夕刻、同日の同評議会参加5社(松井証券、イー・トレード証券、カブドットコム証券、楽天証券、オリックス証券)合計の「売買代金上位15銘柄」を公表した。

12日(水)分の日次データは以下の通り――。

▼ドル円予想/
 毎日見たような値段ばかりの「再現フィルム相場」


アキ投資顧問・社長の堀内昭利さん(Akitoshi Horiuchi/ President, AKI Investment Advisor)は今朝、為替相場について概ね次のようにコメントした――。

どうしようもないねえ、今の相場は。
今週の値幅少ないよね。119円台に登りつめるかと思いきや、元に戻るし、117円台突入で新展開?なんて思わせただけで118円35銭が常に磁石的感じ。欧州通貨もフラフラだし。皆ウンザリして撤退するかと思いきや、為替人口は世界的にすごい数だから、プレーヤーが替わるだけ。ってなわけで、4月も半ば、だが大相場到来せず。毎日見たような値段ばかりで再現フィルム相場。う?みんな商品相場やっているのかもね。

(4月13日。木曜日。梅雨?と思う日。)

<堀内氏のプロフィール>
1974年スイス銀行入行、為替ディーラーとなる。79年同行東京支店資金課長、83ドイツBHF銀行東京支店資金部長。91年同行東京支店支店長。97年退職、株式会社アキ投資顧問を設立し、社長に就任。80年代には同社顧問で盟友の中山茂氏とともに東京外為市場を席巻した敏腕ディーラー。その活躍は、のちに小説『東京外為市場25時』(大下英治著)となり、TVドラマ「伝説のディーラー」となった。

▼ドル円予想/
 キャリー・トレード巻き戻しは、論拠が怪しい


ブックフィールドキャピタル株式会社・取締役副社長の田中泰輔さん(Taisuke Tanaka/ Executive Vice President, Book Field Capital Co.,Ltd.)は昨日、「日銀が7~9月期に利上げしても円高にはなるまい」とし、「キャリー・トレードが巻き戻されるかの指摘は論拠が怪しい」と語った。

田中さんのコメントは、次のとおり――。

<日銀が7~9月期に利上げしても円高にはなるまい>

日銀が7~9月期にもゼロ金利解除に動くかもしれない。
筆者は従来、ゼロ金利解除は07年以降であろうと考えていた。日銀当局がとかく前倒し実施に傾くことは想定されたことだ。しかし夏以降にインフレ率が再び鈍化するとの見込みから、政治的抵抗が強い利上げに踏み切るにはまだ時間を要すると判断していた。ところが最近、インフレ鈍化の如何が判然としなくなっている。また市場も7~9月実施をほぼ織り込んでおり、最早サプライズはなくなっている。こうして、日銀が動くお膳立てが揃いつつある。

もっとも、日銀のゼロ金利解除が円高を招く余地は限られよう。過去、日銀の利上げサイクル局面では、円は加速的に下落している(当レポート3月29日付 #06-10)。


<田中氏のプロフィール>
1983年に日本長期信用銀行に入社、債券およびマネー・ディーラーを務める。バークレイズ銀行、ABNアムロ銀行を経て、94年にクレディ・スイス銀行東京支店ストラテジスト。2000年にクレディ・スイス・ファースト・ボストン証券東京支店に移り、為替ストラテジスト、チーフ・マクロ・ストラテジスト、チーフ・エコノミストを歴任。04年9月モルガン・スタンレー証券会社に移籍し、チーフ通貨ストラテジスト(日本)を務める。06年3月現職。東京外為市場の主要なアナリスト・ランキング調査で、15年以上にわたり常にトップ・クラスにランクイン。

▼為替投資ストラテジー/
 今は簡単な相場ではないので、基本はレンジトレード


マットキャピタルマネジメント代表取締役CEOの今井雅人さん(Masato Imai/ President CEO, Matt Capital Management)は12日、当面の為替投資戦略について、こう語った――。

為替のほうは、まあ、今はあまり熱くなるような相場ではないので、あまり入れ込まないでやっているほうがいいと思います。そのうち、また大きく儲けられるときが必ずきます。 

私も、基本的にはレンジトレードを続けて、じっと持ったりしていません。本当はじっともっているほうが楽でいいのですが、今はそんな簡単な相場でもないので、仕方なくレンジトレードをやっているというところです。こういうときは、少しはすに構えるぐらいの気持ちでやることが大切。

<今井氏のプロフィール>
1985年に三和銀行入行、87年よりディーリングの世界に入る。89年から5年間、シカゴにて通貨先物市場に傾倒し、多くの著名トレーダーと出会う。2004年3月までUFJ銀行・為替部門の統括次長兼チーフディーラー。同年4月に独立。心理学などを駆使した独自の手法で15年間1年もマイナスなく勝ちつづけた常勝トレーダー。元東京外為市場委員会委員、東京フォレックスクラブ理事を歴任。慶応大学グローバル・セキュリティ研究所・研究員。現在、マットキャピタルマネジメント代表取締役CEO。06年4月、早稲田大学公共政策研究所研究員、兼インド経済研究所研究員を兼務。

▼今日の債券相場/
下値が固まりつつあり、米金利上昇でも1.90%止まり


日興シティグル-プ証券会社・債券本部チ-フストラテジストの佐野一彦さん(Kazuhiko Sano/ Chief Strategist, Nikko Citigroup Ltd.)は今朝、債券相場(長期金利)予想について、概ね次のようにコメントした――。

本日の想定レンジとコメント 
本日の債券相場見通し
…米長期金利上昇でも1.90%まで、カーブは5年国債入札で変化と見る

相場としては下値が固まりつつある。それが米長期金利上昇でどこまで揺さぶられるかが焦点だ。この程度なら10 年の1.90%で止まれると見る。一方、日中のカーブ変動が大きくなっている。前場は5年国債入札を控えてフラット化、後場はその結果次第だが、スティープ化と予想する。金融機関の動意の低下は懸念されるものの、1.4%クーポンが不安を和らげよう。(AM6:39、佐野さん)
本日の筆者の想定レンジ(長国先物6月限) : 132円46銭 ~ 132円75銭

今年度の債券相場見通し(その3)…1.90%タッチの背景は・・・
当初、筆者は今年度の10 年国債利回りの上限を1.75%と考えていた。

既に足元の段階で1.90%まで上昇しており、見通しを間違えてしまった。しかし、この利回り上昇にはあまり違和感を持っていない。今後も長期金利が低位安定する背景として指摘してきたのが、「グローバル・ディスインフレーションの継続と財政赤字プレミアムの縮小」だった。
後者に特段変化はないと思われるが、前者については状況が変わってきている。

ニュース・チェック

★大和証券グループ=MS社メディアオンラインへの証券映像ニュースの配信開始
大和証券グループでは、4月12日(水)より、MicrosoftR WindowsR XP MediaCenter Edition 2005の標準機能である「メディアオンライン」向けに証券映像ニュース配信(無料)を開始する。SKY PerfecTV!ch.766『ダイワ・証券情報TV』で放送されている番組の中から当日のマーケットの様子を詳しく解説する『【解説】東京マーケット』など臨場感のある6番組を配信。「今後、デジタルエンターテイメントの核となるWindows XP Media Center Edition を搭載したメディアセンターPC(Windows XP Media Center Edition を搭載したPC)の普及を見込み、PCでのテレビ視聴機能が標準化される中で当社が提供する証券情報番組も同機能により快適にテレビのように視聴することが可能となります」と言う。 http://www.daiwa.jp/CACHE/japanese/press.cfm

★注目企業=IR情報+ニュースリリース

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  子会社シーエー・モバイル運営のモバイル検索エンジン「SeafTyy」、          
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