■債券投資セミナー/
経済は「集中治療室」から「一般病棟」に移った状態
計2回0.5%利上げも、年内の恒常的2.0%越えはない
<日本経済=健康体としての体力回復までには時間がかかる>
大和証券SMBC債券調査部チーフ・ストラテジストの末澤豪謙氏は、
「早期に欧米型の利上げを行うことには疑問がある」として、こう語った。
「日本経済は過去5年間にわたって「集中治療室」に入っていた。それが3つの過剰(雇用、設備、債務)問題が終息したことで、3月、日銀による量的緩和政策の解除によって、今度はようやく「一般病棟」に移った段階。まだまだ健康体としての体力回復までには時間がかかる。また財政赤字の面からも、金利が1%上がれば1兆7000億円余りの利払い費が増大する。」
21日(金)、大和証券SMBC本店6階ホールで開催された債券投資セミナー「2006年度の債券相場見通し -金融相場から実需・実績相場へ-」で述べた。
<ゼロ金利解除は恐らく9月、計2回で0.50%利上げへ>
末澤さんは、「日銀によるゼロ金利解除は早くて8月、恐らく9月になる」と見ている。まず、足元の金利を0.25%に引き上げ、年度内にもう一度追加利上げを行って0.50%とすると予想する。米FRBは5月10日のFOMCで、FF金利の誘導目標を5.00%に引き上げ、その後は、一旦、様子見となるだろう。欧州のECBも年何にあと2回、利上げを実施し、秋には政策金利を3%まで引き上げると想定している。
日米長期金利の低下は、(1)日米ともに、2005年以降、海外からの国債投資の担い手は英国のキャリートレードを含むファンド系資金と、(2)米国の国債平均年限の短期化の一因だった。それが今年に入って大きく変化している。日米欧で、金融引き締めがスタートするとともに、国債平均年限も再長期化がスタートした。「日米欧の同時金利上昇は、日欧が主導している」と言う。
<長期金利は、年内の恒常的な2.0%越えはない>
日本の長期金利は、株高、国内景気の持続的拡大、日銀の金融政策の転換等から、2006年秋に向けたゼロ金利政策の解除観測が一段と高まり、緩やかに上昇基調を継続する。金利水準は、98年~2001年3月の量的緩和導入以前の中心レンジだった1.50%~2.00%水準に回帰するが、「年内の恒常的な2.0%越えはない」と言う。今の金利は、2回分の利上げを織り込んだ水準。したがって、「4月の水準的には買い場」だと見る。
<株式相場は、金融相場から業績相場に移行へ>
ところで、末澤さんは昨年から株式相場には強気だった。ただ、今年は年前半は波乱含みと言う。堅調な地合が継続するものの、上昇スピードはやや鈍化の可能性があると見ている。持ち合い解消や代行返上売りの一巡により、国内部門の株式需給は、昨年までと比べ、相当改善している。投資信託残高の回復も好材料。「5,6月には多少下押す局面もあるが、金融相場から業績相場に移行する」と見ている。
またドル円相場については、前半は円安、後半は円高と予想するが、年間を通じて1ドル=110円~120円のレンジで安定的に推移すると見ている。
▼日銀総裁発言inG7/
日米財務省=「日銀による拙速な利上げは許さない」合意?
クレディ・スイス証券チ-フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は、長期金利上昇に関連した、ワシントンG7会合での福井日銀総裁の発言について、「圧力無視した福井日銀」として、次のように論評した――。
福井日銀総裁は、先週末にワシントンで開催されたG7 会合後の記者会見で、長期金利上昇に対する懸念を表明しなかった。具体的には、「ITバブル崩壊後の超金融緩和から復帰する正常化の過程にある」(日経新聞等報道)との認識を示し、最近の長期金利上昇は金利水準正常化の反映と断言した。
<米国が真に恐れる、不均衡拡大によるドル下落と国際資金フローの変化>
実は、福井総裁の発言がG7 会合開催の前後で変化していることに注目しなくてはならない。
すなわち、同総裁は、会合開催直前の記者会見の席上では、「(主要国の中銀は)慎重に金融政策を運営するという認識で一致しており、市場も無視して動くわけにいかない」と発言しており、最近の長期金利上昇を牽制するかのような姿勢をみせていた。G7 会合後に福井総裁の発言トーンが変わったことは、福井総裁と主要中銀首脳との会談やG7 会合の席上では、日本の長期金利上昇に対する懸念が表立って表明されるようなことがなかったことの裏返し、と言えるだろう。
しかし、日米の財務省が、日銀の早期利上げを牽制しなかったわけではない。今回のG7会合で米国財務省が行ったキャンペーンは、「世界的な不均衡の是正」である。スノー長官は、IMF 会合における演説において、対外収支不均衡是正に対する各国の構造改革の必要性を強く訴えている。そこには、米国の対中赤字拡大といった不満が背景としてあることに疑いの余地はないが、米ドル下落リスクに対する懸念が見え隠れする。米国が真に恐れているのは、不均衡の拡大そのものではなく、不均衡拡大を背景にしたドル下落と国際資金フローの変化であろう。
▼景気と債券市場/
今週は、下値不安を抱えた状況が継続へ
メリルリンチ日本証券・調査部、債券ストラテジストの熊谷亮丸さん(Mitsumaru.Kumagai / Merrill Lynch Co., Ltd.)は21日(金)、金利上昇がわが国の経済や金融市場に与える影響(=(1)企業収益・株価への影響、(2)個人消費への影響、(3)財政収支への影響)を検証した上で、今後の債券相場に対するインプリケーションを考察した――。
企業収益・株価や財政収支に与える影響の大きさ等を勘案すると、今後の金利引き上げや長期金利上昇のペースはある程度緩やかなものに留まらざるを得ない。当社はトレンドとして見れば「債券ベア相場」が継続するとの見方を採っているものの、特に、短中期ゾーンに関しては目先的にはやや売られ過ぎの領域に入った可能性があると考えている。
24日週の注目材料と債券相場の展望
債券相場は、下値不安を抱えた状況が継続しよう。
注目材料は、(1)日銀展望レポート(4/28)、(2)鉱工業生産(3月分。4/28発表)とCPI(3-4月分。4/28発表)、(3)国債入札、(4)米長金利の動向の4点である。今回の「展望レポート」は、(1)日本経済が潜在成長率をやや上回るペースで息の長い成長を続けるとの予想を継続、(2)潜在成長率を従来の1%程度から1.5~2.0%に上方修正、(3)将来のリスク要因として「資産バブル」に言及、といった内容になることが予想される。
(お知らせ)金利上昇の影響に関しては、別途、詳細をご紹介する予定です。(編集部)
▼日本経済アップデイト/
景気指標改善が継続なら、2.5%限度に利上げ容認へ
クレディ・スイス証券チ-フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は21日(金)、
この1週間の経済・金融動向について、概ね次のようなアップデイトを行った――。
■主要指標レビュー
17-21日週は主要経済指標の発表はそれほど多くはなかったものの、これまでの「日本経済は引続き回復軌道を辿るだろう」のと見方を変えるものはなかった。通関貿易統計は、原油価格高騰の影響がありながらも、内外需の好調さを示すものであった。企業マインド、消費者マインドも引き続き改善傾向にあり、日本経済はピークアウトしたことを示す兆候はまだない。
■経済予測アップデイト=好調な輸出を背景に外需は上振れ
好調な世界経済を背景に輸出が急回復している。原油高の影響で輸入額が押し上げられ、名目貿易黒字は前年比で減少傾向を辿っているものの、実質ベースでは貿易黒字はすでに反転している。1-3月期に関しては、輸出、輸入ともに好調に推移しており、いずれも前期比増加しただろう。実質GDP成長率に対する寄与度は前期を下回るものの、当初の予想(0.1%ポイント)を上回り、0.3%ポイント程度となると予想される。
■経済政策アップデイト=長期金利上昇とゼロ金利解除
10年債利回りが2%に近づくと、政治的なわかりやすさもあって、政府の日銀バッシングが強まる傾向にある。今回の局面でも、そうした動きがみられ始めている。もっとも、仮に10年債利回りが2.5%まで上昇したにせよ、今年度については、税収増加幅が国債費増加幅を幾分上回る可能性が高い。このため、景気指標が改善を続ければ、10年債利回りが2.5%を超えない限り、日銀の利上げは容認されるものと読む。
▼経済指標を読む/
産業活動指数=前月比下落でも経済活動なお堅調
クレディ・スイス証券チ-フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は21日(金)、2 月の第3次産業活動指数と全産業活動指数について、次のようにコメントした――。
経済産業省が21日発表した第3 次産業活動指数は季節調整済み前月比1.5%下落と、ほぼ当社予想(同1.3%下落)どおりであった。1 月に同3.1%上昇した卸売・小売業が同3.5%下落し、第3 次産業全体を0.82%ポイント押し下げたことが最大の下落要因であった。
<卸売業=軒並み前月割れ、好調な個人向けサービス業>
特に卸売業は、一般機械器具(前月比6.6%下落)、衣服・身の回り品(同10.4%下落)、など、ほぼ全てが前月比で下落した。小売業も織物・衣服・身の回り品(同8.6%下落)をはじめ、軒並み前月割れした。例年より気温が低く、冬物衣料や暖房器具、燃料関連の売り上げが非常に好調だった1 月の反動の可能性も考えられよう。
その他の内訳をみると、飲食店、宿泊業(前月比1.6%上昇)、学習支援業(同0.8%上昇)、複合サービス事業(同3.6%上昇)等、サービス業のうち対個人サービス(同4.3%上昇)と、個人向けのサービス業は好調であった。特に郵便局の国内小包事業(ゆうぱっく)(同15.6%上昇)が2ヶ月連続で2 桁台の上昇となったほか、食堂・レストラン(同4.3%上昇)、外国語会話教室(同0.6%上昇)、娯楽業(同2.2%上昇)などが足元好調であった。また、景気に敏感な雑誌広告(同2.8%上昇)が3ヶ月連続、テレビ広告(同0.3%上昇)が5ヶ月連続で上昇している点には明るい兆しが感じられる。
不動産業(同1.3%下落)は今年に入り、前月比で下落が続いているが、成約件数や売却戸数から算出される不動産取引業(同9.5%下落)の不調が原因であり、貸室面積から作成される不動産賃貸業(同0.8%上昇)については2005 年4 月以降、上昇が続いている。耐震強度偽装問題等が分譲マンションブームに水をさしたようだが、3 月以降、住宅ローン利率の引き上げが実施されたことで今後、駆け込みの購入が増える可能性もあろう。
▼今週・来週の株式相場/
2年連続で大幅調整を先導した新興市場を注視
新光証券エクイティ情報部エクイティストラテジストの瀬川剛さん(Tsuyoshi Segawa / Equity Strategist, Shinko Securities Co., Ltd.)は、今週の株式相場について次のようにコメントした――。
今週及び次週の東京市場は模様眺め気分の強い展開と予想する。
日米の決算発表、取り分け本格化する①日本企業の決算発表を見極めようとする雰囲気が強まろう。外部環境面でも日米の②長期金利、③原油・非鉄金属市況、ボックスを抜け出した感のある④円ドル相場など、引き続き動きを神経質に見守る流れが続きそうだ。⑤新興市場の株価下落に引き連られる格好で2年続けてこの時期の日本株が大幅な調整局面を迎えただけに、同市場の動き及び残高、評価損益率など、信用取引動向にも注視したい。また、千葉7 区の衆院補選の結果をどう受止めるか、⑥週前半の海外投資家動向にはいつも以上に注意を払いたい。今週の予想レンジは17000~17500 円、次週も含めては16500~17500 円と想定。
(注)上記コメントは基本的に原文どおりですが、冒頭の文章、タイトル、小見出しなど、一部編集してあります。
▼今日の株価予想/
決算発表を受けた次の動きに備える相場へ
T&Cホールディングス(代表取締役兼CEO・田中茂樹氏)グループの投資情報会社トレーダーズ・アンド・カンパニー(代表取締役・野田和宏氏)は今朝、今日の株式相場の見通しについて、次のように予想した――。
今日の東京市場は、もみあいになりそうだ。
とりわけ、新興市場銘柄が軟調な動きを続けており、これが相場全体の上値を重くする要因になり始めた。とはいえ、景気の底堅さから主力銘柄への買いは続き、さらに 本格化する決算発表を前にして、業績回復期待で押し目買いが入りやすく、相場の基調は弱くない。そのため現状の水準を固めながら、決算発表を受けた次の動きに 備える相場になりそうだ。
テクニカル分析=
テクニカル面から見ると、先週末の日経平均株価は反発。朝方は前日の安値17283 円を下回り、さらに4月18日高値17268円からのマドを埋めた。この時点で、18日の 安値16945円を底値とする上昇トレンドは、一旦4月19日の高値17459円で天井を打った形になった。しかし、すぐに切り返すと、上値を17479円まで伸ばして先の高値を突破して先週の高値を更新。
そのため、本日は先週末の高値を越えると、先週末の安値17258円を底値とする新たな上昇トレンドが形成される可能性がある。その場合 の目標値は、16945円~17459円までの上昇幅514円を、17258円に加えた17770円となる。ただし、4月10日・11日両日の先々週の高値17489円、また年初来高値17563円が その間の抵抗ラインとなる。一方、下値は17258円がポイント。ここを下回ると、先週末の高値が天井となり、下値模索となる可能性が強そうだ。
話題の銘柄
ダイハツディーゼル(大証2部:6023)/06年3月期以降の業績予想を上方修正
4月18日に会社が06年3月期業績予想の上方修正を発表した。営業利益予想は前回計画24億円から34億円へ増額された。船腹量の増加と船舶の稼働率が高い中で、比較的収益性の高い船舶用エンジンのメンテナンスが好調であった。また、鋼材など材料価格の上昇はあったが、販売価格への転嫁が進んだ模様である。船舶の発電用エンジンを中心とした受注好調が続いている模様であり、06年3月末の受注残高は、過去最高の300億円レベルになったと推定される。
野村では、強気の野村予想を上回る業績好調を考慮して、06年3月期以降の業績予想を上方修正。2006年3月期連結営業利益を従来予想26億円(EPS38.8円)から34億円(EPS52.9円)へ、2007年3月期同31億円(EPS52.9円)から40.5億円(EPS77.3円)へ、2008年3月期同37.5億円(EPS65.3円)から49億円(EPS95.3円)へ増額。「07年3月期の営業増益率19%は、資本財セクターの平均20%とほぼ同水準である。しかし、07年3月期予想基準PER8倍は、資本財セクターの06年度予想平均PER25倍を大きく下回る」と指摘。レーティング「2」を継続した。
トレーダーズ・ウエブ: http://www.traders.co.jp/
▼ネット・インベスター/
21日の売買人気15銘柄中トップ:売り=Eトレード証、買い=ソフトバンク
ネット証券評議会は21日(金)夕刻、同日の同評議会参加5社(松井証券、イー・トレード証券、カブドットコム証券、楽天証券、オリックス証券)合計の「売買代金上位15銘柄」を公表した。
21日(金)分の日次データは以下の通り――。
▼ドル円115円台突入/
外貨好き日本勢vs.人民元+円一蓮托生狙い海外勢の勝負
アキ投資顧問・社長の堀内昭利さん(Akitoshi Horiuchi/ President, AKI Investment Advisor)は今朝、為替相場について概ね次のようにコメントした――。
今朝4時ごろ、スクリーンをオンにしたら、ドル円が65-75から90-00に上がっているので、何で117円まで買い上げるんだよ~~、アホ、って思った。ところがよくレートを見ると115、あれ?もしかして大台違い?って感じだったね。115.30手前まで突っ込んでくるとは思わなかった。東京はどうせ買うと思うのだが、外貨好き日本勢と人民元-円一蓮托生狙いの海外勢の勝負ってとこだね。
私は本日どこまで東京が買い上げられるのかよく見てみたい。ドル円というより、クロス円が全く下げ不足。不均衡、全然、解消せずって感じ。G7の声明もよく読んでみると日本の事もついでに書いているような気がしたよ。
(4月24日。月曜日。昼から晴れる日。)
<堀内氏のプロフィール>
1974年スイス銀行入行、為替ディーラーとなる。79年同行東京支店資金課長、83ドイツBHF銀行東京支店資金部長。91年同行東京支店支店長。97年退職、株式会社アキ投資顧問を設立し、社長に就任。80年代には同社顧問で盟友の中山茂氏とともに東京外為市場を席巻した敏腕ディーラー。その活躍は、のちに小説『東京外為市場25時』(大下英治著)となり、TVドラマ「伝説のディーラー」となった。
▼ドル円115円台突入/
GW明け、改めて現状分析を行い、行動開始へ
元為替ディーラーで、『フォレックス・ディーラー物語』(http://www.d4.dion.ne.jp/~smatt/)の松田哲さん(Satoshi Matsuda )は為替相場の見通しについて、概ね次のようにコメントした――。
2006年4月24日【マーケット・コメント】
---G7特別声明で、円高---
---GW明けのFOMCまで、のんびりとした方が良い---
本日(4月24日)朝方のウェリントン・シドニー市場では、ドル/円(USD/JPY)で、円高に振れた。
[115.32]の安値を付けた。
先週末のニューヨーク市場の終値が、116円台ミドルであることと比較すれば、1円以上の円高水準を付けている。
この週末に開催されたG7(7カ国財務相・中央銀行総裁会議)で、次のような特別声明が発表された。
『「必要な上昇」を実現するため、特に中国などアジアでは一段の為替柔軟性が不可欠』週明けのマーケット(外国為替市場)では、それを材料に反応した。
マーケット(外為市場)には、『日本が円高を容認しているのではないか』といった思惑が潜在的に流布しており、G7でフランス財務相が、それに言及したことも、本日(4月24日)朝方に、円高に振れた原因になっている。
<松田氏のプロフィール>
三菱信託銀行に入社。本店国際資金為替部にて、外国為替、国際資金業務を従事。米国ファースト・インターステート銀行に転職。その後、仏国パリバ銀行、クレディ・スイス銀行、オーストラリア・コモンウェルス銀行のチーフ・ディーラーとして活躍。東京外国為替市場委員会の委員。住友商事にて、外国為替、JGB、日本株、米国株、貴金属、石油取引に伴う外国為替を担当。現在、パフォーマンス・キャピタル(株)。06年4月より亜細亜大・経営学部非常勤講師。
▼ドル円115円台突入/
為替相場の急変動は「本来はよく起きること」
マットキャピタルマネジメント代表取締役CEOの今井雅人さん(Masato Imai/ President CEO, Matt Capital Management)は今朝、ドル円が115円台までの急激な円高になったことについて、次のように語った――。
私は金曜日に逃げていたので、難を逃れましたが、みなさんはいかがだったでしょう。
最近はG-7で、相場が動いたことはあまりなかったので、最近為替を始めた方はよくわからないかもしれませんが、以前は本当によく動きました。
G-7は通常週末に行われるので、そこで何か起きると、月曜日は突然、レートが飛んで始まっていました。今回久々にこういう展開を見ましたが、こういうことは本来はよくおきることだと覚えて置いてください。
<今井氏のプロフィール>
1985年に三和銀行入行、87年よりディーリングの世界に入る。89年から5年間、シカゴにて通貨先物市場に傾倒し、多くの著名トレーダーと出会う。2004年3月までUFJ銀行・為替部門の統括次長兼チーフディーラー。同年4月に独立。心理学などを駆使した独自の手法で15年間1年もマイナスなく勝ちつづけた常勝トレーダー。元東京外為市場委員会委員、東京フォレックスクラブ理事を歴任。慶応大学グローバル・セキュリティ研究所・研究員。現在、マットキャピタルマネジメント代表取締役CEO。06年4月、早稲田大学公共政策研究所研究員、兼インド経済研究所研究員を兼務。
▼今週の債券相場/
10年債=1.870~1.980%での推移を予想
日興シティグル-プ証券会社・債券本部チ-フストラテジストの佐野一彦さん(Kazuhiko Sano/ Chief Strategist, Nikko Citigroup Ltd.)は今朝、債券相場(長期金利)予想について、概ね次のようにコメントした――。
今週の債券相場見通し
今週の債券相場見通し…10年国債利回りは1.870~1.980%での推移を予想
4月18日、10年国債利回りは2.00%にタッチした。
1999年2月のゼロ金利政策開始以来、2.0%を上回って持続的に上昇することはなかった。その低位安定を支えてきた「デフレと日銀の積極的な金融政策」という構図が崩れようとしている。それにもかかわらず、2.0%手前にもみ合っているのは、そこを越えると、正に「世界が変わる」と認識することになろうし、また、新たな長期金利低位安定の構図を模索しているからかもしれない。
後者に関し、筆者は昨年来、「世界的ディスインフレの継続と財政赤字プレミアムの縮小」を指摘している。しかし、その世界的ディスインフレ継続のシナリオが揺らいでいる。足元、日中のイールド・カーブ変化が大きくなっていた。それに加え、相場自身の変動性も増してきた。先週末、10 年278 回債利回りは1.960%まで上昇した後、1.890%まで反落した。
<週末にビッグな材料が目白押し>
週末に大きな材料が待つ今週も、同様な展開が繰り返される可能性が高い。
①3月全国消費者物価指数、②4月展望レポートの発表が材料である。①は除く生鮮食品の前年比が0.6%上昇と1、2月の同0.5%上昇を上回ると見られている。織り込み済みでも、弱材料となる公算がある。一方、相場の地合い次第で、4月東京都区部が注目されるかもしれない。それが全国の先行指標となり、石油製品価格の前年比上昇幅の縮小などから全体(除く生鮮食品)も同様の傾向となる可能性があるからだ。しかし、足元、原油価格の上昇が続いている。先週末、WTI 先物(期近物)は一時、1バレル=75 ドル台に乗せ、過去最高値を更新した。4月東京都区部の数字が上記理由などから弱くても、原油高で相殺されてしまいそうだ。28 日に金融政策決定会合がある。
注目は、②4月展望レポートの公表だ。
3月9日の量的緩和解除の際、政策委員が中長期的にみて物価が安定していると理解する物価上昇率「中長期的な物価安定の理解」が示され、消費者物価の前年比上昇率で0~2%、政策委員の概ね中心値は概ね1%と前後とされた。したがって、2007年度の消費者物価の見通しが政策委員の中心値で1%に迫ると、「日銀は『中立金利』を目指して、連続利上げを模索する」との見方が広がりやすい。事前の報道などから、市場は0.8%程度の上昇を織り込んでいる可能性が高い。それを上回ると、3月全国消費者物価の数字次第では、ダブルパンチとなりかねない。もっとも、「消費者物価の見通しを高めに置き、連続利上げを狙うのは日銀の自作自演に過ぎない」という冷静な判断も必要だろう。
国債入札は明日、20 年債が、27 日に2年債がある。どちらも、一時期の悪地合いを脱し、入札のみならず、セカンダリーの消化不安も小さくなっていよう。前者は18 日の30 年国債入札の好調さがきっかけになり、後者は過度の連続利上げ観測の後退が作用している。
▼今週の長期金利/
1.90%台中心に上下に振れる展開、と予想
三菱UFJ 証券・金融市場戦略部チ-フ債券ストラテジストの石井純さん(Jun Ishii/ Chief Fixed Income Strategist, Mitsubishi UFJ Securities Co.,Ltd.)は今朝、長期金利(債券相場)予想しについて、概ね次のようにコメントした――。
今週〔4月24日-28日〕の長期金利見通し
<予想レンジ>
・ 長期金利(#278) 1.850%~1.980%
・ 債券先物(6月限) 131.95円~133.05円
<見通し>
今週の長期金利は、重要材料が目白押しのなか、引き続き水準感と方向感が定まらず、1.90%台を中心に上下に振れる展開。ポイントは、(1) ワシントンG7の影響、(2)20年利付国債入札(25日)と、2年利付国債入札(27日)、(3)消費者物価指数(CPI)と日銀「展望レポート」(28日)。
<投資方針>
逆張り方針継続。乱高下を想定し、下に突っ込んだところで押し目を拾いたい。
債券先物チャート
6月限の日足は下影陽線で、下値抵抗力を示唆。
上ヒゲも残したが、実体部分が転換線(132.31円)にサポートされている。
【チャート・ポイント】
138.56円:2006年の最高値(1月18日のザラバ高値)
137.29円:マド埋め(1月26 日のザラバ安値)
136.13円:雲上辺(本日)
135.82円:限月間マド埋め(3月8日の3月限ザラバ安値)
135.19円:雲下辺(本日)
134.54円:マド埋め(3月10日のザラバ安値)
133.81円:マド埋め(3月28日のザラバ安値)
133.04円:基準線
<132.78円:本日の6月限予想レンジ上限>
132.78円:4月21日のザラバ高値
≪132.68円:先週末のLIFFE6月限終値≫
≪132.59円:先週末の東証6月限終値,前日比+0.14円≫
132.37円:5 日移動平均
132.31円:転換線
<132.31:本日の6月限予想レンジ下限>
131.75円:4月14日のザラバ安値
130.15円:2000 年中のザラバ最安値(3月28 日)
(チーフ債券ストラテジスト 石井 純7:30a.m.)
ニュース・チェック
★午前の東京市場=為替は円が急伸、株価は円高受け全面安
今日午前の東京株式市場は115円台への急激な円高、千葉補選での自民党敗北などを受け、輸出関連株を中心に下落。日経平均 が終値で前日比-365.63円安の17038.33円、またTOPIXも同-35.80安の1720.60、JASADAQ指数は同-1.22安の114.76となった。全銘柄中で値上がり率トップはタカトリ(大証2部6338)で、同+17.33%上昇して1279円。東証1部ではアズワン(7476)で、同+11.07%上昇して3410円となった。またドル円相場は円高・ドル安が急激に進み、115.80円台で推移、ユーロ円は143.00円台で推移している。
★為替相場波乱=G7受け、円・韓国ウオンなどアジア通貨が対ドルで急伸
ドル円相場は、先週末のワシントンG7で世界的な不均衡が議論され、中国に為替相場の柔軟化を求めたことなどから、その是正に向けて当面はドル安が進むとの見方が強まり、アジア通貨や円が急伸した。今日午前9時すぎのドル円は、前週末NY市場の午後5時時点からドル安・円高が進み、115円後半へ下落して取引されている。またアジア通貨が上昇している。韓国ウォンは1997年10月以来の高値となった。ウォンは年初来7.5%上昇し、世界の通貨のなかで上昇率第5位となった。
★注目企業=IR情報+ニュースリリース
松下電器産業株式会社(6752)
□業界初 Blu-ray Discドライブをパソコンメーカーへ出荷
http://ccml.panasonic.co.jp/v31/f/?p=1000000501/ac02/3089/425
□パソコンデータ用 2倍速 Blu-rayディスク4機種を発売
http://ccml.panasonic.co.jp/v31/f/?p=1000000501/ac02/3090/425
□Blu-ray Discドライブ「LF-MB121JD」(内蔵型)を発売
http://ccml.panasonic.co.jp/v31/f/?p=1000000501/ac02/3091/425
日本電気株式会社(6701)
業績予想の修正に関するお知らせ
http://www.nec.co.jp/ir/ja/index.html"

