▼景気と債券市場/
国内の主要経済指標を睨みつつ、上値の重い展開か
メリルリンチ日本証券・調査部、債券ストラテジストの熊谷亮丸さん(Mitsumaru.Kumagai / Merrill Lynch Co., Ltd.)は24日(金)、「27日週の債券相場はわが国の主要経済指標を睨みつつ上値の重い展開が予想される」と語った。
注目材料としては、(1)わが国の主要経済指標(CPI、鉱工業生産等)、(2)2年・10年国債入札、(3)米債券相場の動向、の3点を挙げた。またリスクシナリオとしては、イラン情勢緊迫化への懸念が急速に強まる場合には、ドル安の進行や「質への逃避」による米金利の低下等を受け、「円債が大きく反発する可能があり要注意である」と言う。
なお、熊谷さんはイールドカーブのフラット化の捉え方について、
次のようにコメントした――。
イールドカーブのフラット化をどう捉えるか?
当社では、今後のイールドカーブの形状に関して、日銀の金融政策変更への思惑等から中短期ゾーンの金利に上昇圧力がかかり易い一方で、「グローバル・フラットニング」の進展等がロングエンドの債券を下支えすることから、当面ベア・フラット的な動きが継続するものと予想している。
リスクシナリオとしては、(1)本格的なインフレターゲット導入によるイールドカーブのベア・スティープ化(⇒詳細は、「日本債券市場ウィークリー:インフレターゲット導入国で何が起きたか?~世界主要7地域の事例を検証~(2006年1月13日付)」参照)、(2)イラン・北朝鮮情勢の緊迫化に伴うブル・フラット化(⇒「日本債券市場ウィークリー:イラン情勢緊迫化が債券相場に与える影響は?(2006年2月10日付)」参照)等の可能性に一定の留意が必要となろう。
▼日本の生産性(2)/
企業による人的資本への投資も回復する、と予想
クレディ・スイス・ファ-スト・ボストン証券会社、経済調査部ストラテジストのステファン・ウォラルさん(Satoru Ogasawara/Strategist, Credit Suisse First Boston:CSFB)は24日(金)、先週に引き続き、「日本の生産性の趨勢伸び率は上昇するか?」パート2として、「労働の質の変化」について分析を行った。そのポイントは次のとおり――。
■標準的な新古典派の成長会計の枠組みの中では、労働生産性の上昇は資本装備率の上昇、労働の質の変化、全要素生産性の上昇という3つの要素で決まると考えられている。「パート1」のレポート(2月10日付「日本経済ウィークリー」)で、第一の要素である資本装備率の上昇(すなわち、単位労働当たりの資本ストックの伸び)の日本の生産性への影響を調べた結果、バブル崩壊後の調整局面の終焉に伴う資本装備率の上昇ペースの「正常化」により、設備投資の伸びと労働生産性の中期的見通しが大幅に上振れするリスクがあることが分かった。
■今週のレポートでは、第二の要素である労働の質の変化に焦点を当てる。生産性の上昇にとっての重要性は、資本装備率や全要素生産性のどちらと比べてもはるかに低いとみられるものの、高齢化と企業のバブル崩壊後の調整に伴う日本の労働力構成の変化は、労働の質、そしておそらくは最も重要な点だが、利用可能な労働力プールの質に大きな影響を与えているとみられる。しかし、企業が徐々にフルタイム雇用を増やし始めるにつれ、人的資本への投資も回復すると予想される。
▼今週の株式相場/
16,300円~15,500円のレンジ相場、と見る
日興コーディアル証券・国際市場分析部長の馬渕治好さん(Haruyoshi Mabuchi/ Nikko Cordial Securities Inc.)は24日(金)、 2/27日~3/3日週の日経平均株価見通しについて、上が16,300円から下は15,500円のレンジと予想した。「1日で300円ほどの値動きをすることもあり得るのではないか」と言う。
「まだ当面は下値探りの不安定な相場が続く」と見ている。「外国人投資家は買い越しとなっているが、昨年10-12月の上昇が急ピッチだっただけに、しばらく様子見となるだろう。また、為替相場も118円台で推移していたものが、23日の福井日銀総裁の証言をきっかけに116円台まで円高になっており、輸出企業に影響が出そうだ。」
そこで注目されるセクターと銘柄としては、安心感のあるトヨタ自動車、ディフェンシブ銘柄では電力株などを挙げた。
▼TOPIX株式予想/
経済正常化+ゼロ金利継続=1,750の壁突破へ
大和総研・投資戦略部チーフ・ストラテジストの三宅 一弘さん(Daiwa Institute of Research Ltd. DIR)は、株式相場の見通しについて、「ライブドア問題などから足元の日本株は調整局面だが、景気・収益拡大が牽引する長期上昇相場との見方を継続する」として、概ね次のように語った――。
<“黄金の三角形”入りする、06年度の日本企業>
06 年度の日本企業は、「賃金、設備投資、配当(株主還元)」
が三拍子揃って明確に拡大する局面(黄金の三角形)に入る。
しかも「継続的な生産性や収益力の改善、企業価値の改善努力」が経営にビルトインされ、長期的な収益拡大が継続しそうである。攻めの経営が顕著になるだろう。06 年度の経常増益率は、05 年度増益率を上回る2 割前後の増益になる可能性がある。TOPIXの指数対応EPS(除く赤字会社)は、上方修正が進み最終的には05年度予想82、06年度97くらいとの見方を継続する。
06 年度の収益予想は、慎重な値からスタートするだろうが、最終的には、TOPIX のEPS(除く赤字会社)が97 前後まで上方修正が進むとみる。20倍のPER で、06年末には1,900台。注目のポスト小泉が、小さな政府と消費税率引上げに抑制的な体制となれば、2,000突破との見方を継続する。
経済の正常化にあわせて日銀の量的緩和の解除時期が接近、4~5 月頃の可能性が高まっている。量的緩和解除のタイミングで、経済の正常化+ゼロ金利継続がセットで満たされれば、TOPIX は1,750という強固な壁を突破する可能性が高まるだろう。
▼ネット・インベスター/
24日の売買人気15銘柄中トップ:売り、買いともに=ソフトバンク
ネット証券評議会は27日(金)夕刻、同日の同評議会参加4社(松井証券・イー・トレード証券・カブドットコム証券・楽天証券)合計の「売買代金上位15銘柄」を公表した。
27日(金)分の日次データは以下の通り――。
▼為替投資ストラテジー/
「値動きから相場の力を確かめる」ことが大事
マットキャピタルマネジメント代表取締役CEOの今井雅人さん(Masato Imai/ President CEO, Matt Capital Management)は25日(土)、為替相場の見通しについて次のように語った――。
「為替は、まだレンジというイメージを変えておりません。
ドル円は116-119円と思っていたので、118円の後半は売ると決めて売りました。116円台は買いだと思っているので、買いました。ということで、いつも相場感が当たるわけではないですが、自分の相場観を信じて、それに従って、トレードしてみる。これが大切だと思います。」
ユーロドルを何故売ったか?
「当初の私の目論見では、2-3日のうちに急上昇する可能性があると思って買いました。ところが、その後の値動きを見ると、ぐずぐずした動きで、イメージと違ったので、ああやっぱり違うなと思って、閉じることにしました。値動きから相場の力を確かめる。こういうことでしょうか。現在は、為替は当分レンジだと思っていますが、これとてずっと続くわけではないので、いつかどちらかに動き始めるでしょう。そうなったら、また、柔軟に対応すればいい。こう思いながらやっています。」
▼今週の債券相場/
10年276回債利回り=1.555~1.610%を予想
日興シティグル-プ証券会社・債券本部チ-フストラテジストの佐野一彦さん(Kazuhiko Sano/ Chief Strategist, Nikko Citigroup Ltd.)は今朝、債券相場(長期金利)予想について、概ね次のようにコメントした――。
本日の想定レンジとコメント
本日の債券相場見通し…買戻しが入りそうだが、波乱含みも予想
値頃感からの先物買戻しなどは入りそうであり、長期・超長期債の利回り急上昇のリスクは乏しい。もっとも、中短期債のポジション調整は予断を許さず、波乱含みも見込む。(AM6:43、佐野さん)
本日の筆者の想定レンジ(長国先物3月限) : 135円55銭 ~ 136円02銭
今週の債券相場見通し…10年276回債利回りは1.555~1.610%を予想。日銀リスクに注意
先週の相場は23 日の福井日銀総裁発言が伝わるまで比較的静かな動きだった。
10 年276 回債利回りは概ね1.50%台前半で推移していた。しかし、23 日、参院財政金融委員会に出席した福井総裁は、量的緩和解除後、金利は上がる方向など市場にとって刺激的発言を繰り返した。それを受けて相場は急落、翌24 日は特にイールド・カーブのベア・フラット化が顕著となった(10-5年国債複利スプレッドは50bp まで縮小)。2年国債利回りは0.45%をつけ、5年は1.100%と2000年11 月以来の水準に上昇した。
また、23 日には、日銀が15年変動利付国債を買入れ対象に加えるとの報道があり、同銘柄が急伸する場面もあった。しかし、日銀はそれを否定、さらに、総裁発言によるフラット化でかき消された。もっとも、15 年変国は来年度下期に財務省の買入消却の対象となる。したがって、システム上、同銘柄の買入れ対象化は同様に可能と考えられる。一定の発行量と流動性を有し、市場の要望も強いことから導入の公算はあろう。ただ、買入消却がそうであるように、利付債と2本立てとなると考えられ、15 年変国を対象とする分の額は現在の1回当たり3,000 億円を大きく下回る可能性が高い。したがって、過剰な期待は禁物である。
ニュース・チェック
★午前の東京市場=量的緩和解除観測などから、ドル円115円台へ今日午前の東京株式市場は、日経平均 が終値で前日比+21.38円高の16,123.29円、またTOPIXも同+2.48高の1650.22、JASADAQ指数は同+0.29高の121.31となった。全銘柄中で値上がり率トップはアンドール(JQ:4640)で、同+27.96%上昇して270円。東証1部ではドワンゴ(3715)で、同+16.81%上昇して271000円となった。またドル円相場は量的緩和解除観測などから円高が進み、115.90円前後で推移、ユーロ円は137.40円前後で推移している。
★住商情報システム=「Curl」を用いた「リッチ・クライアント環境構築サービス」提供開始
住商情報システム株式会社 (9719、代表取締役社長:阿部康行氏)は、この度、(株)カール(本社:東京都中央区、代表取締役社長:土居陽夫氏)のWeb開発型リッチ・クライアント言語「Curl」を用いたASP(Application Service Provider)ベンダー向け「リッチ・クライアント環境構築サービス」を低価格にて2006年3月1日(水)より提供開始する、と発表した。 http://www.scs.co.jp/ir/index.htm
★注目企業=IR情報+ニュースリリース
松下電器産業株式会社(6752)
□トップユニット冷蔵庫「コンパクトBiG・パントリータイプ(木目)」を発売
http://ccml.panasonic.co.jp/v31/f/?p=1000000501/ac02/2786/425
本田技研工業株式会社(7267)
■株主通信 No.128 を掲載しました。日本語版(PDF/1.4MB)http://www.honda.co.jp/investors/stockholder/
積水ハウス株式会社 (1928)
2/24 販売用不動産評価損の計上に関するお知らせ
http://www.sekisuihouse.co.jp/company/topics/topics_2006.html

