過去の投資環境は? 相場はどう変化しているのか?今を知り、未来を読むためには過去の情報も随時追いかけることが重要です。今回は9月1日(水)の金融・経済情報をお送りします。

■日本景気見通し/
マニフェスト完全実施+補正=11年度内需は上振れリスク

クレディ・スイス証券チ−フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は、目先の生産の厳しい見方をしながらも、来年度に向けた見通しについて次のように語った----。

輸出の先行指標である主要国製造業景況感指数がドイツを除き軒並み低下していることを考えると、8 月はまだしも9 月の鉱工業生産指数はマイナスに転じる可能性がある。鉱工業生産が調整局面に入れば、労働時間も減少し、雇用者報酬が反落するリスクが高まる。

実質GDP

成長率については、エコカー減税廃止前の駆け込み需要などによって7-9 月期に+1%台の伸びを確保した後、10-12 月期はゼロ成長となる見通しにあるが、10-12 月期見通しのリスクはダウン・サイドである。

他方で2011 年度の内需見通しには上振れリスクもある。2009 年の衆院選マニフェストにおける政策公約の完全実施と景気対策としての2010 年度補正予算導入を主張している小沢氏が民主党代表選に出馬表明したからである。


■転機の先進国中銀/
景気不振や主要国デフレ圧力=伝統的金融政策になじまず

東海東京証券チーフエコノミストの斎藤満さん(Mitsuru Saito/Chief Economist, Tokai Tokyo Securities Co.,Ltd.)は、米国の「軽井沢」、ジャクソンホールから中央銀行幹部が街に戻ってしまうと、市場はまた元に戻ってしまったとして、次のように語った----。

<欧米のメディアは中央銀行への信頼度低下と評したが・・・>

バーナンキ議長の講演で先週金曜日には一旦株価が上昇し、長期金利も高まったが、週明けにはそれぞれが何も無かったかのように反落した。そしてECBのトリシェ総裁は、「日本型の失われた10 年」へ向かうことの懸念を表明した。欧米のメディアは中央銀行への信頼度低下と評した。

これを中央銀行のせいにするのはいささか酷である。今日のデフレ懸念には、2007 年以来の金融危機の病巣が取り除かれないまま、モルヒネによる痛み止めと場当たり的な滋養強壮剤の大量供与で元気付けがなされただけだから、これが切れると病弱さが露呈する。加えてIT化によって生産拠点が先進市場から新興市場へシフトしているために、先進国では賃金、不動産価格を含め、デフレ圧力がかかり続ける。

こうした背景を考えると、今後景気の下ぶれやデフレ現象が広がった場合に、中央銀行にはまだ「打つ手がある」としたツール、例えば一段の量的緩和、時間軸効果、準備預金の付利停止などは、根本的な処方箋たりえない。つまり、これらの手法で対応しても、景気の再悪化や日本型デフレ、失われた10 年の回避は保証されない。それは中央銀行の対応が不十分なためではなく、今日の景気の足枷や主要国でのデフレ圧力が、少なくとも伝統的な金融政策にはなじまない類のものだからだ。

<バーナンキ議長が予備的に紹介した「第4 のツール」に注目>

そうなると、バーナンキ議長が予備的に紹介した「第4 のツール」が注目される。彼は今回、従来の中央銀行の立場からすると、一歩踏み込んだ発言をした。つまり、留保付きながら、中期的なインフレ目標を、現在安定的と見られる水準よりも引き上げる手段を提示した。もっとも、彼はすぐに「現在FOMCの中では支持されていないが、現実にデフレ入った場合には、これが意味を持つようになる」としている。前述の3つのツールでは景気の再悪化、デフレ化の流れを止められない可能性があるだけに、結果としてこの第4のツールに至る可能性がにわかに高まる。

この発言には伏線がある。昨年のこのシンポジウムで、カリフォルニア大学のカール・ウォルシュ教授は、デフレ回避のためには、実質金利をマイナスにまで引き下げる必要がある、と提言していた。もっとも、昨年の会議では米国をはじめ世界景気の底入れ、回復が期待されていただけに、それ以上の議論には進まなかった。しかし、今日では主要国が名目金利をほぼゼロにまで引き下げたものの、あらためてデフレのリスクが論議されるようになった。そこでこの実質金利引下げ論が復活したが、名目金利を下げられない以上、インフレ期待を高めるしかない。

しかし中央銀行はこれまで物価の安定を政策目標にしてきたから、ここから一歩踏み出さねばならず、これは容易でない。そこへバーナンキ議長が、ある意味では中央銀行の常識を覆すような発言を、留保付きとはいえ、敢えて打ち出したことになる。そして、これまでのバーナンキ理論から推し量れば、国債の無制限購入などにより、プリンティング・マネーを通じて実現される、との思惑が出る。こうした臭いを察知してか、当日の債券市場では長期国債が売られ、金利が大きく反発した。ジャクソンホールのシンポジウムが終わって、何も無かったかのような静寂が戻ったが、実はその裏でバーナンキ議長は大きな波紋を投げかけたことになる。


▼7月鉱工業生産/
8月の生産は、再び見通しを下回る可能性あり

クレディ・スイス証券チ−フエコノミスト(マネージング・ディレクター兼経済調査部長)の白川浩道さん(Hiromichi Shirakawa/ Chief Economist, Credit Suisse Securities Ltd.)は31日、7月の鉱工業生産に関して、「生産回復のモメンタムは引き続き鈍化」として、次のようにコメントした----。

(1)生産は事前予想を上回ったが、鈍化傾向に変わりはない。7月の生産は前月比0.3%増と事前予想(0.2%減)を上回った。しかし、前年比では14.8%増と4ヶ月連続鈍化、生産のモメンタムを示す3ヶ月比は0.7%減と昨年4 月以来15ヶ月ぶりにマイナスに転じた。

(2)輸出関連業種は減産が続いている。主要輸出加工業種では、輸送機械(前月比1.5%減)が3ヶ月連続、電子部品・デバイス(同0.5%減)および情報通信機械(0.9%減)が2ヶ月連続減少した。一般機械工業(同4.3%増)は引き続き増加傾向を維持しているが、当初の生産計画を下回った(実現率は▲3.2%)。また、金融危機後グローバル生産の回復を背景に好調に推移してきた鉄鋼(同5.1%減)、非鉄金属(同2.4%減)も年初来生産調整局面にある。

(3)在庫−出荷バランスは緩やかに悪化傾向続く。在庫は前月比0.5%減と4ヶ月ぶりに減少した。ただ、過去3ヶ月平均では前3ヶ月平均を2.2%上回っているうえ、前年比では1.3%増と緩やかながらもプラス幅は拡大している。他方、出荷は前月比0.1%減少、前年比では14.8%増と4ヶ月連続鈍化した。

(4)7-9 月期の生産回復ペースはさらに鈍化。経済産業省の予測調査では、主要製造者による生産は8 月に1.6%増、9 月に0.2%増の見通しである。引き続き緩やかな生産の回復が見込まれているが、計画どおりであっても7-9 月期の生産は前期比0.7%増と、金融危機後の回復局面では最も低い伸びとなる。また、輸出や生産の先行指標である主要国製造業景況感指数はドイツを除きすでにピークアウトしている。

(5)野村/JMM 製造業景況感指数は3ヶ月連続下落。8月の野村/JMM 製造業PMI 指数は前月比2.72 ポイント下落し50.12%となった。また、新規受注指数は前月比5.67 ポイントと大幅に下落し、47.98%と2009 年6 月以来初めて50%割れとなった。米国景気減速懸念や急激な為替円高が企業マインドに悪影響を及ぼしているようだ。8 月の生産は再び見通しを下回る可能性があろう。


■9月主要市場見通し/
予想レンジ(下値)を大幅下方修正も、大枠シナリオは維持

オフィス セントポーリア代表の馬渕治好さん(Haruyoshi Mabuchi:CFA/ President, Office Saintpaulia)は、予想レンジ(特に今年12 月までの下値)を大幅に下方修正する。しかし、「世界の景気実態に対する判断やこれまでの大枠のシナリオに変化はない」と言う。その概略は次のとおり----。

8月に入り、相場(特に為替相場)に新たな要因が加わり、中長期的な株高・円安基調が鮮明になる前に、短期的には一段の円高・国内株安が生じる恐れが高まってしまった。このため、今年内の下値見通しを大きく下方修正したわけだ。

その新たな要因とは、日本政府の足元をみた円買いの仕掛けである。実態を見れば、円安に向かうべきであることは明らかだ。日本の経済成長は欧米に劣後しており(今年4〜6月期の実質GDPの前期比年率の伸びは、日本の0.4%に対し、米国1.6%、ユーロ圏3.9%)、金利の絶対水準も(金利差が縮小しているとはいえ)日本が最も低い。海外からの投資資金はむしろ日本株や日本の債券から引き上げ気味で、日本への欧米からの不動産投資や企業買収も低迷している。為替の需給を考えれば、実需面からは円高を支持するものは皆無と言ってもよい。

<9月の株式・為替の投資戦略>

投資戦略としては、現在国内株・外貨を売って、下振れしたところで買い戻す、という短期売買が良いように思えるかもしれないが、円高はあくまでも(景気実態に沿ったものではなく)仕掛けで引き起こされるため、史上最高値を取るような円高は起こらない可能性もある。大局的には既に底値「圏」とみて、徐々に外貨と国内株を時間分散して買い下がるか、あるいは短期的な円高と株安が一巡した、もしくは不発に終わったという確信が持ててから、外貨と国内株を買い上がって中長期的な投資リターンを狙う形が有効であろう。不透明感が強い現局面では、頭と尻尾は犬にくれてやるべきである。また国内株価下落の主要因が円高であり、それは外国株価にとっては悪材料ではない、ということを踏まえると、日本以外の株式はやや早めに買い出動してもいいだろう(為替分は短期的には損失が発生しうるが)。

<馬渕氏のプロフィール>

1981年東京大学理学部数学科卒業、1981年に(旧)日興証券入社。88年米国MIT修士課程終了。他の期間は、ほとんど調査関連諸部門。2004年8月〜2008年12月は日興コーディアル証券国際市場分析部長。2009年1月より現職、独立した形で経済・市場分析業務開始。米国チャータード・ファイナンシャル・アナリスト(CFA)。著書は「株への投資力を鍛える」(2006年、東洋経済新報社)。日本経済新聞夕刊コラム「十字路」。TV出演多数。セミナーや講演、諸大学の公開講座での講義なども活発。


▼株式投資の行方/
面白い展開となりそうな「2つの先読み」がある

さわかみ投信・社長の澤上篤人さん(Atsuto Sawakami/President, Sawakami Asset Management Inc.)は円高や米国景気への懸念などを背景とした世界的なリスク回避が深まっているなかで、「いま、おもしろい展開となりそうな2つの先読みがある」と語る。

1つは、株価全般が企業価値を冷静に判断しようとする意欲を欠いているとしか言いようのない水準にまで売り込まれていること。それだけ世界的に見て投資家のリスク回避意識が高いのだろう。ただし、この状況がいつまでも続くとは思えない。拡大一途の世界需要に応じて、多くの企業は生産と供給能力向上に追われ続けている。つまり、企業価値は着実に高まっている。したがって、株価だけが安値に放置されたままなんてあり得ない。

もう1つは、いまの超低金利がいつまでも続くことはない。金利が上昇トレンドに入った時の投資環境をどう読むかだ。世界経済の成長エネルギーはだれも止められないし、それは時間の問題で必ず景気回復や金利上昇となって反映される。そうなってくると、長期の株式投資を進めていたところには大きく陽が当たる。


▼今日の株価予想/
欧米株の落ち着き背景に、指標面が下支えか?

T&Cフィナンシャルリサーチ(代表取締役・吉田恒氏/T&C FINANCIAL RESEARCH, INC.)は今朝、今日の株式相場の見通しについて、次のように予想した----。

東京市場は反発が予想される。欧米株の落ち着きを背景に株価の指標面での値ごろ感が相場を下支えする展開か。円高の動きは輸出関連の動きを鈍らせる可能性はあるが、米通常取引終了後のグローベックス市場で米株価指数先物は強含みで推移。昨日の下げ過ぎの反動もあり、買い戻しが意識されそうだ。

日経平均の予想レンジは8950円−8830円。5日移動平均線の下げ止まりが見込まれ、いったん同線に向けて反発か。前日の陰線に小さな陽線をイメージしたい。

31日のダウ平均は4.99ドル高と小幅反発。NASDAQは5.94ポイント安、S&P500は0.41ポイント上昇して取引を終えた。8月消費者信頼感指数の強い結果を好感して上昇する局面が続いたが、FOMC議事録で「雇用市場は予想よりも悪いと認識」、「今年下期の経済成長は予想を下回る」などが明らかになると売り優勢へ。終値では結局1万ドル台を維持するもさえない展開が続いた。業種別では通信や金融などが上昇した一方、テクノロジーや資本財などは下げた。ドル建てCME225先物は昨日の大証日中終値と比べ35円高の8835円、円建ては30円高の8830円となった。

テクニカル分析

昨日の東京市場は大幅反落。東証1部の値下がり銘柄数は1598で今年2番目の多さ(6月7日に1608を記録)で文字通りの全面安の展開。外部環境の悪化で、国際優良株や資源関連などが軒並み安。SOX指数の下落で半導体関連の下げも目立った。 日経平均は今年4番目の下げ幅を記録。昨日とは逆方向にマドを開けた格好となり、大陰線のほぼ安値引け。5日移動平均線をあっさりと下回り、8月25日につけた年初来安値(8845円)を更新した。短期的な反発は予想されるが、8月25日安値を下回ったことでさらに下値模索へと発展していく可能性はあろう。

下げる局面では、6月21日高値〜7月1日安値までの下げ幅1047円が波動形成のなかで短期的に影響してくるとみられる。7月14日戻り高値から1047円下げた8748円や、5月25日安値から8月10日までの動きの中値水準から下げた8550円〜8450円処、7月1日安値からさらに下げた8144円などが、下値メドとして重要になってくる。


話題の銘柄

8309 中央三井トラストHD/10〜15年度の積極的成長プラン提示、目標株価420円

モルガンMUFGでは、「会社は10年度〜15年度における積極的な成長プランを提示し、実質業務純益が2900億円から4600億円に伸長するとの予想を示した。かなり強気な予想だが、いくつかの要因が、この目標達成の確度を高めている。バランスシートの規模拡大は、大企業顧客への貸出限度額の引き上げ、ひいては顧客への貸出残高の拡大余地広がることを意味している。さらに、不動産、カストディ、資産運用を含む手数料ビジネス基盤の一段の強化は、手数料収入増加の可能性を高める」、「同社は収益成長を見込んでいるものの、収益が期待通りに伸びない場合には、業容拡大のペースを落とすと考えられ、それに伴い当然ながら経費の減少が見込まれよう。合併により、同社はマクロ経済状況の変化に、一層柔軟に対応することが可能となる」と指摘。今2011年3月期連結当期純利益を549億円(EPS33.1円)、来2012年3月期1275億円(EPS29.6円)、2013年3月期1336億円(EPS31.1円)と予想(*12年3月期以降は住友信託と中央三井の統合による影響を反映)。景気低迷下において成長見通しが相対的に明るいため、銀行業界では信託銀行を引き続きトップ推奨。中央三井の投資判断「Overweight」を継続、目標株価を従来の400円から420円(10年度上期予想PBR1倍)に引き上げた。
トレーダーズ・ウエブ:http://www.traders.co.jp/


■ドル買い・円売り介入/
中間期決算期末を意識し、80円台割れなら介入か?

ドル/円相場が15 年ぶりの水準に下落し、企業業績に与える影響が懸念される中、日本当局による為替介入の可能性が高まっている。世界的に金利低下傾向が続き、日本の金利に低下余地がほとんどない中、為替介入効果は限定的との見方は多い。

だが、クレディ・スイス証券、経済調査部ストラテジストの小笠原悟さん(Satoru Ogasawara/ Strategist, Credit Suisse Securities Ltd.)は31日、「一時的にせよ9 月中間期決算を前にドル安円高傾向に歯止めをかけることができれば、ある程度は企業や機関投資家のマインドを改善させる効果が期待できよう」と語った。「これまでの経緯からすると、ドル/円相場が85 円近辺で推移している間は、当局は引き続き様子見スタンスを維持するとみられるが、月後半にかけて80円台割れを目指し急激に円高が進行する局面では、介入の可能性は一段と高まろう。」

さて、今後の為替介入の可能性を探る上で参考となるのは90 年代前半の介入スタンスであるとして、次のようにコメントした----。

90 年代前半の為替介入はドル/円が100 円に近づくにつれ頻繁に実施されるようになる。こうした介入スタンスは「風に逆らう」介入ではあるが、相場の反転を狙うというよりは円高を容認しながら進行のペースをスムーズにしようとするものであったと考えられる。それでも100 円は死守しようとした形跡があるのは上述したとおりである。

もう1つ注目したいのは、為替介入後には一時的にもドル/円は反発していることである。特に94 年代には為替介入の水準は切り下がっているものの、何回かの介入後には数円程度円安に振れている。もっとも、介入の水準と同様に反発後のドル/円の高値も切り下がっていることから、介入でドル/円が反発しても、円高を期待している投機筋にとっては絶好のドル売り円買いの機会を与えるだけとなり、介入効果はほとんどなかったとの見方と合致しているようにもみられる。

しかし、重要なのは輸出企業にとっても、為替介入はドル売り・円買いの機会となることである。すなわち急激な円高局面でドル売りの機会を逃していた企業やドルで配当や償還金を受取っている投資家は、一時的なドル高円安であっても介入がなかった場合よりも高い水準でドルを売ることができる。9 月中間期決算を前にドル安円高圧力が緩和すれば、企業の財務担当者は少なからずも安堵するであろうし、投資家のリスク回避度は緩和し、株価が持ち直すかもしれない。

より中長期的には、ドル/円の反発には経済のファンダメンタルズの改善が必要である。すなわち米国経済の持ち直しやFRB の金利政策正常化の再開、あるいは日本のデフレからの脱却である。ただ、その時期がなかなか展望できず、先行き不透明感から人々のリスク許容度が低迷している間はなんらかのイベントショックで相場は大きく振れやすい。株価や為替相場の急激な変動は企業や投資家マインドを冷やすには十分であり、マインドの低下が実体経済にさらに悪影響を及ぼす可能性があることには注意が必要だろう。現段階で介入の持続的な効果は期待できないだろうが、ドルを売り遅れている企業への対応策としての介入、あるいは、急激な円高による企業や消費者マインドの悪化を緩和するための為替介入の可能性はあろう。


▼FX相場予想/
結局は、「流れは変わらず」ってことでおしまい

AIAの堀内昭利社長(Akitoshi Horiuchi/ President, AIA Business Consulting Ltd.)は昨夜、為替相場について概ね次のようにコメントした----。

民主党も政府もコップの中の選挙だけやっていてよ。もうウンザリ。日銀批判が高まっているけど、批判されても仕方ないなあ。金融政策なんて詳しくない私ですら首かしげるもの。日銀総裁も言いたいことあるなら政府にも国民にもきちんと言えばいい。今のままでは政府の言いなりねって思われてしまうものね。まあ、それはどうでもいいんだけど、結局は、「流れは変わらず」ってことでおしまい。(8月31日。夜中。)

<堀内氏のプロフィール>

1974年スイス銀行入行、為替ディーラーとなる。79年同行東京支店資金課長、83ドイツBHF銀行東京支店資金部長。91年同行東京支店支店長。97年退職、アキ投資顧問株式会社を設立。2006年、AIAビジネスコンサルティング株式会社に社名変更、社長に就任。80年代には同社顧問で盟友の中山茂氏とともに東京外為市場を席巻した敏腕ディーラー。その活躍は、のちに小説『東京外為市場25時』(大下英治著)となり、TVドラマ「伝説のディーラー」となった。


▼円相場の見方/
昨日の下落(円高)=ある程度下値を試した?

マットキャピタルマネジメント代表取締役CEOの今井雅人さん(Masato Imai/ President CEO, Matt Capital Management)は昨夕、FX相場の動向について次のようにコメントした----。

<31日> 30日は日銀が追加の金融緩和を発表しました。事前に予想されていた内容と大きな違いがなかったことなどで、失望感から少し売られてしまったようですが、30日の下落である程度下値を試したのではないでしょうか?ここからは落ち着いてくると思いますし、当局の動きを今後も注視することになるのではないかと考えています。

ユーロは長期で見れば依然として弱いという見通しに変わりはありません。ただ、なかなか新しい材料が見当たらず、ユーロドルは踊り場に入り込んでしまっていますが、その傾向は今後も続くと思います。動きづらくなってしまうので、目先のところでは少し下げ渋ることになるのではないでしょうか。

<今井氏のプロフィール>

1985年に三和銀行入行、87年よりディーリングの世界に入る。89年から5年間、シカゴにて通貨先物市場に傾倒し、多くの著名トレーダーと出会う。2004年3月までUFJ銀行・為替部門の統括次長兼チーフディーラー。同年4月に独立。心理学などを駆使した独自の手法で15年間1年もマイナスなく勝ちつづけた常勝トレーダー。元東京外為市場委員会委員、東京フォレックスクラブ理事を歴任。慶応大学グローバル・セキュリティ研究所・研究員。現在、マットキャピタルマネジメント代表取締役CEO。06年4月、早稲田大学公共政策研究所研究員、兼インド経済研究所研究員を兼務。


▼今日の長期金利/
"小沢ショック"ぶり返し、強含みにもみ合いへ

三菱UFJモルガン・スタンレー証券・デットリサーチ部チ−フ債券ストラテジストの石井純さん(Jun Ishii/ Chief Fixed Income Strategist, Mitsubishi UFJ Morgan Stanley Securities Co.,Ltd.)は今朝、長期金利(債券相場)見通しについて、概ね次のようにコメントした----。

<予想レンジ>

・長期金利(#309) 0.970%〜1.020%

・債券先物(9月限) 142.50円〜142.90円

<シナリオ>

長期金利は強含みにもみ合う。"小沢ショック"がぶり返し。10年利付国債入札に対する警戒感も高まらざるを得ず、急低下の反動もあって神経質に振れる。

債券先物チャート

9月限の日足は上振れ中陽線。マドは142.50円〜142.62円。ほぼ大引け坊主であり、先高期待を表している。ただ、8月25日の上振れ・下影陰線がアイランド・リバーサル形なので、先詰まり感も漂う。

【チャート・ポイント】

144.98円:03年6月11日ザラバ高値

143.14円:8月25日のザラバ高値

143.01円:マド埋め(8月25日のザラバ安値)

≪142.99円:先週末の東証9月限 終値、前日比+0.54円≫

≪142.95円:先週末の東証9月限 夜間取引終値≫

≪142.90円:本日の東証9月限 予想レンジ上限>

≪142.86円:先週末のLIFFE9月限 終値≫

142.77円:5日移動平均

142.52円:20日移動平均

142.50円:マド埋め(8月30日のザラバ高値)

<142.50円:本日の東証9月限 予想レンジ下限>

142.37円:転換線

142.35円:基準線

141.60円:8月30日のザラバ高値

141.53円:雲上辺(本日)

141.30円:マド埋め(7月14日のザラバ安値)

140.95円:雲下辺(本日)

140.84円:マド埋め(6月22日のザラバ安値)

139.94円:マド埋め(5月18日のザラバ高値)

139.40円:マド埋め(4月27日のザラバ高値)

138.99円:マド埋め(4月16日のザラバ高値)

138.06円:4月7日ザラバ安値


▼NY金相場/
1200ドルで死ぬほど買った人々は、余裕の利食い

スタンダード・バンク東京支店(コモディティ・トレーディング)支店代表・副支店長の池水雄一さん(Yuichi Ikemizu/ Head of Commodity Trading, Japan, Standard Bank Plc)は、NY貴金属相場(Overnight Ranges)について、概ね次のようにコメントした----。

Gold

続伸です。一時1249ドルと1250ドルの手前まで上昇。6月末以来の高値です。歴史的最高値まであと15ドルというところまできました。特にこれといった特別な要因があったわけではありませんが、やはり経済の先行きに対する不安がまたクローズアップされてきており、ファンドマネーがゴールドに向かってきています。「円」も今や安全資産ですからね。ゴールドが買われるはわかるのですが、今の日本の財政情勢で、円が買われること自体にとても違和感を感じます。

さすがに1250ドル超えると実需の売りが出てきます。1200ドルで死ぬほど買った人々はほんとに余裕の利食いですね。実需強し。あのとき売ってたファンドが今また買っているというこの皮肉・・・。

Silver&PGMs

Silverも2ヶ月ぶりの高値。一時19.40まで上昇しました。これはゴールドに従った動き。19ドル超えにあった中国の生産者の売りも飲み込まれたようですね。PGMは昨日は売られ気味だったのがこれもゴールドに従って買い戻されました。


▼米欧商品市況/
NY貴金属=プラチナ除き上昇、逃避買いで金急伸

投資情報会社オーバルネクスト(社長・坂元修二氏)発行のメルマガ『朝らく!最速コモディティ情報』(本日号)に掲載された31日の海外商品市況は次のようになった----。

◎NY貴金属引け速報=プラチナを除き上昇、安全への逃避買いで金が急伸

金は続伸。前日高値を試す勢いがなかったことやドル高で前日安値を割ったが、米景気減速を先読みした買いがテクニカル買いを誘い、2カ月ぶりの高値に急伸した。
銀は急反発。ドル高や金の下落で値を消したが、ドル安加速や金の急反発をはやして先週高値を突破した。消費者信頼感指数が予想を上回ったことや株価反発も強材料。
プラチナは続落。前日安値を割って始まったあと、ドル高や金の下落、株価下落で一週間ぶりの安値に沈んだ。ドル反落や金の急反発で回復したが、プラスに浮上できず。
パラジウムは反発。ドル高による商品安やリスク回避の流れで急落したが、ドル反落や金の急伸、消費者信頼感指数が予想を上回ったことから500ドルを突破した。
(オーバルネクスト/シカゴ)

情報提供:株式会社オーバルネクスト:http://www.ovalnext.co.jp/

メールマガジン登録:http://www.mag2.com/m/0000049479.html

ニュース・チェック

★東証1+2部時価総額(31日)=276兆8232億円(前日比−8兆3543億円)

★ニュース・ヘッドライン

午前の東京株式市場=株価は、米国株の底堅さや円高一服で小反発。日経平均 が終値で前日比+45.68円高の8,869.74円、またTOPIXも同−0.98安の803.69、JASADAQ指数は同−0.27安の48.05となった。業種別株価指数の騰落率ランキングでは、東証33業種のうち上昇したのは15業種。ガラス・土石製品、不動産業、石油・石炭製品などが上位を占めた。

午前の東京外為市場=為替相場は円が総じて反落。ドル円相場は84円台前半で推移、ユーロ円は107円を挟む展開となっている。

★日興AM=2050年世界経済を見据え、今後10年の高成長国に重点投資する新ファンド

日興アセットマネジメント株式会社(取締役会長兼CEO:ティモシー・マッカーシー氏、日興AM)は、単位型投信「日興ネクスト10イヤーズ・グローバル・エクイティ・ファンド(早期償還条項あり)/(早期償還条項なし)」の2ファンドを9月30日に設定、運用を開始する予定。募集は、日興コーディアル証券株式会社にて9月1日から行なう。「日興ネクスト10イヤーズ・グローバル・エクイティ・ファンド」は、2050年の見通しにおいて、原則として、GDP規模の上位20ヵ国の株式が主な投資対象。2050年における世界経済は、GDP総額が2010年の59兆米ドルから約5倍の283兆米ドルに拡大すると予測され、また、その主役の顔ぶれは様変わりするとみられている。「GDP規模と株式時価総額には関連があると言われており、高い経済成長が予測される国の株式に先行投資することで、株価の上昇を捉えることができると考えられます」と同社。

★注目企業=IR情報+ニュースリリース

三菱商事・ユービーエス・リアルティ株式会社

日本リテールファンド投資法人(8953)

■エスパ川崎における地区施設整備に関するお知らせ
http://r26.smp.ne.jp/u/No/140845/IJk45kCKE160_677/100831001.html

トレンドマイクロ株式会社(4704)

■重さの原因の約80%(※1)をパソコンからクラウドへ移行
基本設計を一新した「ウイルスバスター2011 クラウド(TM)」を発表
〜独自機能スマートスキャンを採用し(※2)、リアルタイムの安全性と軽快性を両立〜http://www.trendmicro.com/jp/about/investors/overview.htm

バックナンバー

ページ上へ